つくば牡丹園の「楊貴妃牡丹」を訪ねて
ゴールデンウイークも明けた5月11日のさわやかな天候の下、楊貴妃の名前のついた
牡丹の花に会いたくて・・・と言っても、会社のある取手からだと車で30~40分ほどの、つくば市にある“つくば牡丹園”に出かけました。
10万平方メートルの敷地に約800種、6万株の牡丹と芍薬(しゃくやく)を敷き詰めたその園は、起伏に富んだ東洋的なたたずまいの素敵な牡丹園でした。
芍薬
“立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花”と表現される牡丹は「百花の王」とも
呼ばれ、中国が原産地だそうです。記述によると、清少納言の「枕草子」に牡丹の花が書かれていることから、日本には平安時代、遣唐使が薬用木として中国から持ち帰ったと言われています。
遣唐使といえば阿倍仲麻呂。仲麻呂は唐王朝9代目の玄宗皇帝にことのほか気に入られ、結局日本に帰ることなく、73歳で中国に没することになってしまいました。その間、玄宗皇帝の皇妃として16年間寵愛を受けた絶世の美女楊貴妃を、阿倍仲麻呂も
心の中で想い慕っていたという説もあります。
又、唐の詩仙と言われる李白が、楊貴妃を讃えた詩に
一枝の濃艶な花に霞が香を凝結させたようだ。
牡丹の名花と絶世の美人と、両方から御心をむかえて、君王は笑みを含んで飽かず
眺める。この美しい花と美しい人とが春風の誘うかぎりない春愁を解きほぐして、
今、沈香亭の北、欄干にもたれている。(詩の解説)
牡丹の花は楊貴妃が特に愛でた花、幾重にも重なったその花びらはとても重厚で華やか、そして富貴な気品を感じさせる花だと言われていますが・・・。
楊貴妃花木
“楊貴妃牡丹はいずこに?”
園の方に伺うと、花の命は短くて、牡丹の花はとっくに散って今は芍薬だそう・・・。
来年は事前にお電話をして再訪しようと思っています。
楊貴妃牡丹には会えなかったけれど、満開の芍薬に囲まれて、それは~幸せな一時を
過ごすことができました。来年は皆さんとご一緒できると嬉しいですね。
エントランス
ちなみにつくば牡丹園の開園日は例年ほぼ、4/17~5/23の37日間だそうです。
来年までの長い時間は“ひたすら翌年の開花のための手入れに励んでいます”とのこと。
美しい花を咲かせるのは本当に大変ですね。頑張ってください。
来年の「楊貴妃牡丹」どうぞお楽しみに!
楊貴妃事業本部長 岡本静子 記